JIA KINKI U-40 コンペティション
「六甲山上の展望台」について
執筆者:長尾 健
(長尾健建築研究所)
(JIA KINKI U-40コンペ実行委員長)
昨年の12月、六甲山上にある小さなギャラリーで100数十人が見守る中、このコンペの公開2次審査が行われ、その場で最優秀賞の受賞が発表されました。
昨年の4月、近畿支部青年委員会の委員長を務めることになってから約8ヶ月、すべてのことが大変順調に運び、一つの成果を生むことができました。
このコンペがこれだけの短期間で準備でき、これだけの成果を上げることができたのは、当然、多くの方々のご協力があったからに他なりません。
主旨に共感しプロジェクトを委ねていただいた阪神電気鉄道の方々、膨大な労力をつぎ込んでコンペに参加していただいた100人を超える参加者、コンペの実行委員として協力していただいた同年代のJIAの仲間、審査委員を快く引き受けていただいた諸先輩方、我々の活動を支えていただいた近畿支部執行部、コンペに賛同し協賛をしていただいた各企業、記念対談を共催した都市デザイン委員会、資金的に支えていただいた賛助会員委員会、京都、奈良、兵庫の各地域会など、本当に大変多くの方にお世話になりました。
どうしてこのコンペがうまくいったのかをよく皆さんに聞かれます。
答えにはなっていないのですが、この事業に関しては、いろんなタイミングがうまくかみ合い幸運であったとしか言い様がありません。
私の力を超えたところ、コントロールできない部分での、人やタイミングがうまく引き合わされた「運」のようなものがあったためというのが、率直な感想です。
ただ、このコメントだけでは実行委員長としての責任を果たしていないような気がするので、私の取り組みを客観的に記事にしたものも併せてご覧いただけると何らかのご参考になるかと思います。
コンペそのものの詳細については、会員の皆様に毎月届くJIAからの機関誌「建築家」2009年2月号に、またコンペ開催の裏側は同2009年3月号に掲載、また、日経アーキテクチュア2009年2月23日号にも私に焦点をあてた記事が掲載されています。
「コンペは祭りである」と、ある建築評論家の本に書いてありましたが、我々が本当に取り組まなくてはならないのは、この「祭りのあと」であると思います。
最優秀案を実現することはもちろん、何の当てもないのに勝手に「第1回」と銘打ってしまったU-40コンペを今後も展開し、「第2回」以降につなげていくための JIAとしての事業展開、また、このコンペを機にJIAに入会してくれた69人を含め参加した多くの若手建築家に、JIAの活動に積極的に参加してもらい、これからのJIAをしっかり支えていってもらうことに取り組まねばなりません。
今回の成果をまとめることが私達実行委員会に残された宿題で、それを持って新しい事業主にJIAで行うコンペの魅力を説いて回ることが必要です。
そのためには若輩の私達だけではたいへん難しく、会員の諸先輩方の広い交友関係の中で、お声掛けできるところがあればぜひご紹介いただき、御一緒にコンペ実現に向けて働きかけることができればと思います。
またJIAの諸先輩方にもう一つお願いですが、こうして入会してくれた若い仲間達をぜひ積極的に各地域会や支部の委員会、部会の活動に声かけしていただきたいと思います。
すでに青年委員会にも多くのメンバーに参加していただいており、若い熱気ある委員会として、支部活動に新しい風を吹かせようとしています。
若い新入会員に直接お知り合いがおられないようでしたら、まず私ども青年委員会に声をかけていただければご協力させていただきますので、ぜひ「会費を払うだけの会員」にならないよう、皆様のご協力をお願い致します。
最後にコンペ関連イベントのご案内とお願いですが、すでに、いくつかの地域会で、このコンペの作品展を開催していただいており、今後も全国で作品展とそれにあわせて若手建築家を中心としたイベントを予定しております。
ご協力いただける地域会や委員会、部会がございましたら、ぜひご一報ください。魅力あるJIAであるために、ご協力お願いいたします。
公開2次審査会場
「ハービスENT」展示会イベント
イベント名称 | 【特集】JIA KINKI U-40 コンペティション『六甲山上の展望台』について |
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