私たちにとって「間(MA)」は、ただの空白ではなく、異なるものが出会い、新たな関係が芽生えるための余白のようなものです。空間や風景をかたちづくる
要素を丁寧に読み解きながら、それらの関係性を見直し、ときに新たなつながりをつくり出すことが、その場所に新しい意味や価値をもたらすと考えています。 「間」という視点から世界を見つめることで、これまで見過ごされていた要素や関係が浮かび上がり、新たな可能性が開かれていきます。たとえば、都市と自然
を二項対立として捉えるのではなく、すでに人の営みのなかにある自然との関係性を問い直すことが、これからの共生のかたちを探る手がかりになります。 また、グローバルな視点を通じて共通する課題やヒントを見出す一方で、ローカルにしかない特性や文脈にしっかりと向き合うことも重要です。 こうしたアプローチは、ランドスケープ・アーバニズムの考え方にも通じています。ランドスケープを、場を取り巻く多様な要素や力が関係し合いながら 築かれるエコシステムとして捉える視点です。 本 講 演 で は 、 こ の よ う な 視 点 の も と 、 実 際 の プ ロ ジ ェ ク ト を 交 え な が ら 、「 間 」 と い う 切 り 口 か ら 広 が る デ ザ イ ン の 可 能 性 に つ い て お 話 し し ま す 。

講師：オウミ アキ / AKI OMI
office ma / Founder + Creative Director

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